仕事をしていると、つらい時やしんどい時に自分はなんのために働いているのか分からなくなることありますよね?
2023年の働く目的について聞いた世論調査では「お金を得るために働く」と回答した人が63.3%(引用元:内閣府世論調査2023年)となりました。
引用元:内閣府世論調査2023年
10年前の2013年世論調査では48.9%(引用元:内閣世論調査2013年)となっており14%の差がひらいています。
あなたもお金を得るために働くことを目的としているでしょうか?
就活前や転職前であれば一度見直すことができますが、しばらく働くことで目的を見失うことも多いと思います。
現在2人に1人は転職を経験しています。いつかは違う仕事に挑戦すると考えた時に「なんのために働くのか?」理由がわかっていると、次の一歩が進みやすくなります。
働くことに迷ったら自分の立っている場所を見つめ直し客観的にみる事や心の声を聴いてみる方法をお伝えします。
2023年の働く目的の調査結果
まずは今年の世論調査の結果から見ていきましょう。
5つの項目について調査しています。
- お金を得るために働く 63.3%
- 社会の一員として、務めを果たすために働く 11%
- 自分の才能や能力を発揮するために働く 6.7%
- 生きがいをみつけるために働く 14.1%
- 無回答 4.9%
2013年には無回答という項目はなかったので、割合が正確ではありませんが、
「4.生きがいをみつけるために働く」は2013年では20.9%あった為、生活や考え方への変化が伺えます。
働く目的の分類
世論調査の結果をもう少し砕いて4つに分類してみました。
以下の内容であれば自分自身に当てはまる項目はあるのではないでしょうか。
- お金のため
- 社会とのつながりのため
- スキルアップのため
- やりがい(好きなこと)のため
大きく分類するとこのような内容ですが、まだ抽象的な印象です。
ひとつずつ深掘りしながら理解していきましょう!
①働く目的がお金のため
働いた分お金がもらえるという仕組み上、お金のために働いていると考えること自体は自然なことです。ただしお金を第一の目的にすることはおすすめできません。
お金のために働いていると考えている時は今の仕事に不満があることが多いです。
この仕事はつらいけど、「お金のために働かなくてはならない」という思考になっていると危険信号です。
生活をするためには必須だという側面もありますが、心や身体を壊してしまってはなんのために働いているかわかりません。『お金の問題』とは切り離して仕事と向き合いましょう!
また今の給与を上げたいと思って転職した場合も目的がお金になっているので、能力があったとしても面接などでは評価されにくいです。(面接官に見抜かれます)
仮に転職できた場合も中途半端に年収が下がることが多いです。
もちろん給料を上げることも必要ですが、基本的な考えとして世の中に付加価値を提供できれば自然と高給取りになります。
目指すは専門性の高い仕事
国家資格や特殊なスキルが必要なものなど、難易度の高い仕事です。
ただし資格があれば裕福になれると思うのは『幻想』で資格スクールのイメージ戦略に乗せられてしまわないように注意が必要です。
またAIが発達すれば以下の仕事は減ると言われています。
医者・弁護士・薬剤師・銀行窓口・レジ打ち・車の運転手・事務員・警備員・建設作業・電車運転士・ライター・集金人・ホテルマン・工場作業者
大きな会社に入れば一生安泰と言っていた時代からはかなり変化しています。
現在は終身雇用も崩壊し超高齢化社会に突入しています。
実際に下記のような職場に関する問題が発生しています。
・ボーナスが無い
・45歳以上の高給取りのリストラ
・『働き方改革』で同一賃金同一労働を推進
・みなし残業の増加
・派遣社員の増加(企業存続のため人件費増減)
・70歳まで定年延長
・年金の不透明感
お金のために働くという考えだけでは10年後にその職業はなくなってしまうかもしれません。
②働く目的が社会とつながりを持つため
働くことで、社会とつながることや社会貢献をするという事になります。
基本的に働くことで誰かの役に立ったり、誰かが必要としていることが仕事になります。
一方で必要とされる数よりも仕事ができる人が少なく、希少価値があがることが重要だと感じる価値観もあると思います。
様々な価値観があると思いますが、立場や経験によっても捉え方も変わります。
- 専業主婦などは家族のために必要な存在ではありますが、求められている人の数は家族に限定されます。もっと多くの人の役に立ちたいと考えている人は家事代行をうまく使い、家事・育児の役割から離れたり、一部を利用して社会復帰する人もいます。
- 希少価値を求めるのであれば、ITの発展でプログラミングなど、需要は高いができる人が少ないのでそこに社会への必要性を感じて目指す人も多くいます。
なりたい姿によって変わりますが、社会の一員として輝くための手段はあるはずです。
理想の働き方と現状のギャップを確認し自分らしさを求めましょう。
③働く目的がスキルアップと成長のため
仕事をしていると、いろんなスキルを給料をもらいながら身につける事ができます。
仕事をすることで得られる知識であったり経験がスキルになることも多く、働く目的としてスキルアップや成長を目的にする人も多いです。
ここでは就職前と就職後での注意点が2つあります。
1.就職前に理想と現実の差を知る
1つは「スキルアップができそう」と想像していた未来が、実際に働いてみると思っていた通りに進まないことがあります。
働いてみないとわからないこともありますが、できる限りすり合わせをしなければ企業が求めているものと自分が実現したいものに差がでて迷走することになります。
2.就職後に当時の気持ちを忘れる
仕事の当初は意気込んでいろいろなことにチャレンジしていくと思います。
ただし仕事を続けていくと慣れがでてきて、ルーティン化することがあります。ルーティンワークになると、成長が見込めません。
スキルアップを目的にする時はどこがゴールなのかを設定することがポイントです。スキルをつけて何をしたいのかを具体的にしておくとそのための行動ができます。
新鮮な気持ちで継続させるためにもスキル振り返りながら仕事に取り組みましょう。
④働く目的がやりがいのため
働くこと自体が目的という人もいます。
この考えは好きなことを仕事にしているフリーランスや事業をスタートさせる起業家などに多く見られます。
仕事において辛さをほとんど感じることなく、楽しくて仕事をしています。
やりがいは育っていくこともあるので、まずは得意なことに目を向けたり、苦手なことを避けるといった考え方から始めるのも一つの方法です。
好きこそ物の上手なれと言う言葉があるように好きなものを見つけるということを目的に就活や転職を始めるにはいい機会になると思います。
「好きを仕事に」というフレーズは最近よく耳にするワードでもありますね。
まずは本業ではなく副業から始めようという方は週末副業することもおすすめします。
働き方の変化
10年前と比べても働き方も変わってきており、メンバーシップ型からジョブ型雇用へ移行していっています。
ジョブ型とは職務内容に対して報酬を決めて契約し働くことです。
「未経験でも高収入」のようなうたい文句は基本的に時間・体力・精神面などきつい仕事が多いです。高収入を得ようとすると誰でも簡単にできるような仕事は少ないでしょう。
高収入だけを目安に就職・転職活動を始めると後々大変です。
それでも今は高収入が魅力的!という方は目先の金額だけで飛びつかないようにしましょう。
将来性があるのか?資格・スキルを習得することができるのか?体力がある間はきつい仕事でも耐えられるか?など高収入を得るためのスタンスを決めておくだけでも目指す方向が定まります。
お金のためと割り切っている人の場合
働き方にこだわらないにしても上を見れば高収入のお仕事はいくらでもあります。
お金が目的になるといつまでも満たされないままになります。
・日々の生活レベルをあげるため
・趣味のため
・子どもの教育資金
・老後の備え
何の為にどのくらい必要かを金額にあわせた働き方を選ぶと良いでしょう。
評価(承認欲求)がほしい人の場合
会社からもらう給料は評価という形でもあります。頑張りに応じた昇給は目に見える会社からの評価です。
会社から評価される=収入アップという図式がモチベーションになっている方もいらっしゃるでしょう。
承認欲求を満たしたい場合はお給料そのものよりは会社の『評価制度』を見ておくことがおすすめです。
会社で与えられるスキルでは物足らなくなりスクールに通いスキルアップして昇格を手に入れる事もあります。
まとめ
2023年の世論調査から働く目的について深掘りしてみました。
調査の結果としては「お金のために働いている」と思っている人が多いのは事実だと思いますが、このマインドから脱却することができれば違った景色がひらかれるのではないかと思います。
中田さんの本の紹介動画でも「好きこそものの上手なれ」という言葉がでてきていました。
仕事と人生を楽しく生きるためにはこういった考え方が一番必要なのかもしれません。
就活や転職を始める際には軸としてこういった考え方で目的を明確にすると、迷いがなく行動ができます。自分なりの働く目的を考える機会になれば幸いです。