人に迷惑をかけたくないと考えて生きていませんか?
仕事をしていると「人に迷惑をかけたくない」「人に迷惑をかけてはいけない」と考える人が多くいます。
あなたはいかがでしょうか?
この気持ちが強いと仕事でのデメリットが多いです。
人に迷惑をかけたくない気持ちについて理解し改善していきましょう!
- プライベートも仕事も迷惑をかけたくないと考えている
- 人に迷惑をかけたくない気持ちが強く、遠慮してしまう
- やりたい事があるが、迷惑をかけてしまうと思うと前に進めない
1.迷惑の意味とは?
まずは迷惑というものがどういった意味か確認しましょう。
意味としては下記のような内容となっています。
1.ある行為がもとで他の人が不利益を受けたり不快を感じたりすること。
2.どうしてよいか迷うこと。とまどうこと。
日常のイメージとしては「1」が当てはまる内容になると思います。
例えば
・周りを気にせず大きな声で叫ぶ
・お風呂に入らず体臭がきつい
・ゴミをポイ捨てする
実際に例のような行為は迷惑ではありますが、「迷惑をかけたくない」という気持ちはこういった内容ではないはずです。
では実際に迷惑をかけたくない心理について見ていきましょう。
2.迷惑をかけたくない心理
どうして人に迷惑をかえてはいけないと思ってしまうのでしょうか?
一番強い影響として「親の教育や育て方」「学校や地域の環境」が主な原因になります。
あなたは小さい頃に親や教師、近所の人に「人に迷惑をかけてはいけません」と言われてきた経験があるのではないでしょうか?
子供の頃は特に無意識に行動してしまうことが多いため、先程の例のような迷惑な行為をしてしまうこともあると思います。
しかし物心ついた頃には迷惑行為に関して理解しているものです。
ではなぜ大人になった今も迷惑をかけてはいけないと感じているのでしょうか?
①三つ子の魂百まで
『三つ子の魂百まで』ということわざを聞いたことがあると思います。
「幼い頃に体得した性格はいくら年をとっても変わるものではない」
「幼い頃に出来上がった性質は一生変わらない」という意味のことわざです。
まさにことわざのとおり幼い頃に教わった「人に迷惑をかけてはいけない」という教えがずっとついてまわっているのです。
実際に潜在意識(せんざいいしき)と呼ばれる意識があり、幼い頃に教えてもらったルールを脳の本能的な部分に書き込んでいます。その記憶が現在の行動に左右されているのです。
②迷惑という言葉でまとめてしまっている
迷惑という言葉は便利な言葉で色々な意味を持っています。人によって判断が変わることがあるので、ある人は迷惑と思っていてもある人はそうでないと感じる人もいます。
最近はハラスメントの種類が多く存在しています。これは迷惑というものをより具体化していくと種類が増えたという結果になっています。
多くのことを迷惑と捉えてしまっている場合が多いので本質についてみていきましょう。
3.迷惑の本質について
会社で仕事をする際は同調や協調性を求められますので、仕事を例に本質について確認していきます。
ほとんどの人が迷惑をかけたいと思って仕事に取り組むことはないと思います。
ただ一部の人は「他人に迷惑をかけないために生きている」ような感じがする時があります。
・仕事を期限内に片付けなければ迷惑がかかる…
・風邪ひいて休みたいけど休むと周りに迷惑がかかる…
・仕事のやり方がわからないので教えて欲しいが迷惑がかかる…
・仕事でミスをすると迷惑がかかる…
・仕事を辞めたいが辞めると迷惑がかかる…
本当はこういった気持ちがあっても迷惑がかかると思いうまく行動できない人がいます。
では迷惑かどうか一度言葉を変えてみましょう。
・仕事を期限内に片付けなければ評価が下がる
・風邪ひいて休みたいけど休むと周りの仕事が増える
・仕事のやり方がわからないので教えて欲しいので時間をもらう
・仕事でミスをすると作業時間が増える
・仕事を辞めたいが辞めると引き継ぎが必要になる
こうして本質に迫ると結果として手間をかけさせることや自分に不利益なことがあっても迷惑ではないことがほとんどです。
実際に上記のような内容を受けた人の言葉としても
「迷惑だった」と言う人はいないものです。
もし「人に手間をかけさせること」を迷惑と定義してしまった場合
人が生きている限り、迷惑をかけない行為はできないです。また人に迷惑をかけずに生きろというのは不可能なことだと言いきれます。
仕事においてはこういった考えに陥りやすい特徴があります。それぞれのタイプを見ていきましょう。
4.迷惑と意識してしまう人の特徴
大きく3タイプの人が迷惑をかけてはいけない(人に手間をかけさせたくない)と意識してしまう傾向があります。
①共感力が高い人
相手の気持ちや考えを深く理解できる人は迷惑になりそうな事はやめようと考えています。
過去に自分がされて嫌だったり迷惑だと感じた経験があるとより行動に制限をかけることがあります。
②真面目な人
真面目な人は迷惑=悪い事と捉えており、心配をかけることがあることに関して躊躇していまいます。
また嫌われたくないという思いも強いので迷惑をかけてしまうと罪悪感に耐えられなくなります。
③プライドが高い人
人に頼れないタイプで、迷惑をかけている自分を許せないと考えています。
自信があったり、人を助けている立場の人は迷惑をかけることがあると、逆のポジションになってしまうと思うため受け入れることができません。
5.迷惑を意識してしまうデメリット
極端に迷惑をかけることを意識するとデメリットがあります。
成果が出せなくなる
成果を出すためには誰かに頼らなければならない場面が多々あります。
迷惑をかけることに意識しすぎて頼る事ができなかったり、相手にメリットを提示する「winwin」の関係を築けないと仕事が進まないため成果にも繋がりません。
行動できなくなる
人に迷惑をかけないようにしようと強く思うと次第に声をかける事が怖くなって、自発的に行動が起こせなくなるものです。
目標があったとしても後回しにして踏みとどまってしまいます。
6.迷惑と捉えない改善ポイント
①言葉を変える
先程のように言葉を変える事で意識や考え方を変えることがあります。
迷惑がかかるなと思った時はもう少し深掘りや具体的にどういった内容かを考え、言葉を変換すると迷惑ではないという発想がでてきます。
②迷わせない
迷惑とは、読んで字のごとく迷い惑わせることです。
相手に意思表示をせずに迷い惑わすことが迷惑をかけることになります。
「はっきりと意思表示をする」「言いたいことをちゃんと伝える」「自分の意見を主張する」ここを意識すると相手は迷っていないので迷惑にはなりません。
③GIVEする
一方的なやり取りとなると迷惑だと感じやすいです。
もらってばかりではなく与えることが大切です。
例えば
スケジュールを読み違って仕事の期限が間に合わず、他の人に任せた事で仕事量が増えた人がいればその分違う仕事を手伝ったり協力することで、なにかしらで貢献できれば相手は迷惑だと思いません。
④相手次第と理解する
迷惑だと感じるかどうかは相手次第と理解しましょう。同じ行動を取っていても迷惑だと感じる人はデてくるものです。相手のことをよく知り、ヒアリングすることができれば迷惑の基準も理解できていきます。
⑤仕事と割り切る
例えば風邪で仕事を休む時にはどうしても誰かにしわ寄せがきます。大丈夫でしたか?迷惑では無かったですか?と気遣いはいるかもしれませんが、会社を組織しているのであれば一人が休んだことで仕事が回らないような属人的な環境に問題があります。
誰かの仕事をフォローすることも仕事だと割り切れば迷惑だと感じる必要はなくなります。
7.迷惑と勘違いしてしまう事
ここまでで、迷惑の本質と対策について解説してきました。最後に勘違いしてしまうことを紹介していきます。
信頼の反動
ある一定の信頼を構築できれば迷惑だと感じなくなることがあります。家族であったり親友やパートナーであればその感情が薄くなる経験があると思います。
例えば職場で迷惑をかけたくないとストレスをためて、家に帰って家族にあたってしまう…
このような事が起こると「人に迷惑をかけないように生きたい」と思っているのにいつの間にか周りに迷惑をかけている。しかも一番大切な人に…
こういった事が起きてしまいます。周りの人にもしっかり目を向けましょう。
やりたいことを我慢する
迷惑をかけないように生きるために自分の欲求を抑える必要が出てきます。自分はやりたいことがあるのに迷惑をかけてはいけないからやりたいことを我慢する。
アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいるのと同じ事をしている状態でストレスが生じます。
『ストレス』がだんだん自分自身をイライラさせて苦しまぎれに家族に当たったり、友達に愚痴をこぼしたり…
やりたいことをみつけて集中していればきっと迷惑がかかるという考えもなくなります。
まとめ
いかがでしたか?
迷惑をかけたくないという気持ちは多かれ少なかれみんなが持っているものです。自分の軸で考えるのではなく、本質的にみることで前向きに行動できることができます。
ある調査では約7割の人が「迷惑をかけたくない」「自分で解決したい」と考えているようです。
一方で5割の人が「人から頼られたい」と思っていると考えています。
このデータからも小さな一歩が大きな成果につながる期待がもてます。
まずは自分のために生きる価値観をもってやりたいことに焦点を合わせましょう!